こんばんは。衆議院議員(東京都北区、足立区、豊島区、板橋区)の岡本みつなりです。
今日は台風14号の影響で首都圏も大雨に見舞われ、私の住む北区内でも避難所が開設されました。これから台風シーズンが到来します。今回は、荒川下流域で着々と進められている水害対策を3カ所ご紹介いたします。
- 新河岸陸上競技場と荒川堤防を結ぶ連絡通路の整備
- JR赤羽橋梁赤羽堤防かさあげ
- 京成鉄橋脇の土嚢をコンクリートに強化
1.新河岸陸上競技場と荒川堤防を結ぶ連絡通路の整備
本年8月20日、国土交通省による、河川の整備と背後地のまちづくりを連携させる「かわまちづくり」支援制度において、板橋区が申請した計画が選定され、新河岸エリアの荒川河川敷一帯を整備する事が決定いたしました。今回、全国で新たにえらばれた6カ所の「かわまちづくり」計画のうち、首都圏からは唯一の選定です。
河川敷整備のシンボルとも言えるのは、新河岸陸上競技場と荒川堤防を繋ぐ連絡通路の新設です。陸上競技場は、水害時の高台避難場所として指定されていますが、いざ水害発生となると、周囲が水没し孤立してしまい、自力で脱出できない状態が発生してしまいます。
そこで今回発表された、隣接する荒川堤防まで連絡通路を設置して繋ぐ事により、堤防伝いで他地域への水平避難が可能になります。
新河岸地域は、荒川と新河岸川に挟まれており、両河川による氾濫の危険性に対処する必要があります。そのため、住民の皆さんの危機意識も非常に高く、私も皆さんと一緒に避難方法の検討を進めてまいりました。その上で、従来から連絡通路の必要性が叫ばれており、今回の決定は大きな前進といえます。
今回の整備の目的は防災対策のみではありません。普段使いとしても、河川を楽しむシェアサイクルポートや、キッチンカ―を設置できるスペースなども整備が検討されています。緊急時に地域の皆さんが効果的に活用するためには、普段から地域の方が設備を使い慣れている必要があります。従って、災害に備えつつ平時でも有効活用できる工夫はとても大切です。
2.JR赤羽橋梁赤羽堤防かさあげ
JR赤羽橋梁両脇部分の堤防かさあげが、いよいよ今年度中には完成予定です。
この部分は、線路への影響を避けるため堤防かさ上げ工事が難しく、堤防が周囲より3メートル低い状態となっていました。
昨年私が視察した際には、応急処置として、土嚢により仮固めされていた状態でしたが、その後、地盤から改良工事を行い、現時点では盛土まで完成。今後、ブロックを張り、さらに芝生を養生して来年3月までに完成予定。周囲堤防と同じ高さを確保できるようになります。
3.京成鉄橋脇の土嚢をコンクリートに強化
足立区と葛飾区にまたがる京成本線荒川橋梁は、周囲の地盤沈下などにより、荒川下流域の堤防の中で最も低い箇所となっており、増水時の越水が懸念されています。そのため、京成本線の橋梁架け替え工事が進められていますが、完成にはまだ年数がかかります。
私が昨年視察した際には、応急処置として、橋梁脇の堤防が窪んでいる箇所に土嚢が積んである状態を確認。私はその場で、荒川下流河川事務所の皆さんに、「もっと強固なものに変えられないか?」と提案したところ、パラペットと呼ばれるコンクリートの壁に付け替える事が決定。更に、京成電鉄さんのご協力により、線路の部分には水嚢を置き、氾濫を防ぐ体制が整いました。
今回は、以上の三カ所で進む水害対策をご紹介いたしました。
近年の災害激甚化により、荒川氾濫の危険性は高まる一方です。応急処置、そして抜本的な改善工事の合わせ技で、今できる最良の方策を、地域の皆さんや国土交通省の方々など、関係する全ての方々と一丸となって取り組んでまいります。