こんにちは、衆議院議員の岡本みつなり(東京12区:北区、足立区、豊島区、板橋区)です。
ワクチンに関して連日センセーショナルな報道が続きますが、正確な情報に基づき落ち着いて行動することが大変重要です。今回は、現時点でデータに基づいた3つの現状にこついてご報告いたします。
- ワクチン接種は一日140万回のハイスピードで行われている
- 希望者全員分のワクチンは9月末までに日本に到着する
- 既にワクチンの効果はコロナ関連の統計に明確に表れている
1.ワクチン接種は一日140万回のハイスピードで行われている
ワクチン接種は現在、1日に約140万回接種されています。内訳は、ファイザー社製が120万回、モデルナ社製が20万回です。
これは、当初の想定をはるかに超える、奇跡的とも言えるハイスピードです。
今年2月に、「1日100万回を目指す」と政府が発表した時には、そんなの無理だという報道もありました。しかし、ここまでの接種回数を実現できるようなった理由はひとえに、前代未聞の大プロジェクトに、暗中模索でも取り組んでくださっている自治体や医療従事者の皆さまの努力によるものです。心から感謝申し上げます。
足元では、配送の混乱が若干見られますが、政府と地元自治体の架け橋となり、さらに緊密なコミュニケーションをとりながら、1日も早く、希望する全ての皆さんにお届けしたいと決意しています。
2.希望者全員分のワクチンは9月末までには日本に到着する
日本では現在、アメリカのファイザー社製とモデルナ社製のワクチンを使用しています。
ファイザー社製ワクチンは、6月までに1億回分が日本に到着しました。さらに7~9月にかけて、7,000万回分が到着予定です。合計すると1億7,000万回分となります。一方、モデルナ社製ワクチンは、 6月までに1,370万回分が到着しました。今後、7~9月にかけて、3,630万回分が到着予定です。こちらは合計5,000万回分となります。
この2社分を足し合わせると、9月末までに2億2千万回分、つまり1億1千万人分のワクチンとなります。したがって10月から11月までには、希望者全員が必ず接種できます。
現在、多くの自治体で接種対象年齢を拡げているため、一時的に接種予約に空きがない状況も発生しています。しかしながら、大枠で見れば年初に考えられていた接種スケジュールに比べ、見通しはかなり明るくなっている、といえる状況です。
いずれにしても、自治体の接種能力に比べて、ワクチンの供給が間に合っていない状況を解消できるように、政府には自治体との綿密なコミュニケーションを取るように、しっかりと要請してまいります。
3.既にワクチンの効果はコロナ関連の統計に明確に表れている
現在65歳以上では、80%の方が1回目の接種を完了。 2回目も54%の方が完了しています。全人口割合で考えると、1回目接種完了が32%、2回目接種完了は20%です。この接種率の向上と共に、実は高齢者の新規陽性者数が激減しています。
東京都を例にとると、ワクチン接種が本格的に始まる前の3月23日には、高齢者の新規陽性者数は全体の約22%でした。その後、接種率が向上するにつれ比率はみるみる減少し、最近の数字では7月17日の陽性者数が1,410人であったのに対し、高齢者は40人。約2.8%と、3月に比べ8分の1程度になっています。
現在、東京などでは陽性者数がリバウンドの傾向にあり予断は許しませんが、高齢者に対するワクチン接種の効果は絶大と言えるでしょう。さらにワクチンの最大のメリットである、重症化予防効果も顕著です。7月17日時点で、重症者数は382人。ピークであった5月26日の1,413人に比べ、3分の1に満たない水準です。また、昨日の死者数は13名でした。こちらも5月のピークの約20分の1に抑えられています。(5月18日に216人)
重症者数が抑えられれば医療体制への負担が和らぐため、非常に重要な傾向ととらえています。
今後の懸念点
今後の懸念点としては、若い世代の方々にワクチン接種をどう広めていくか、という点があります。
各種報道によれば、若い世代では、ワクチン接種を希望する方が比較的少ないとの情報もあります。もちろん、若年世代は新型コロナによる重症化リスクが高齢者に比べ少ないため、ある意味当然とも言えますが、若年層の接種率も一定程度ないと日本全体で社会活動を全面的に再開する事はできません。さらに若年層の皆さんでも、感染後に重い後遺症で苦しんでいらっしゃる方が多くいます。
したがって副反応に関するデマを払拭し、差別にも配慮しながらワクチン接種の様々なインセンティブを作っていくことが重要です。
これまで以上に、ワクチン接種の体制強化に、全力で取り組んでまいります。